物置は火災保険で補償される?台風や火災での修理費用と申請のポイントを解説

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お庭やガレージの横にある物置が、台風で壊れたり火災に巻き込まれたりした際、火災保険 で補償が受けられるのか不安に思う方は少なくありません。実は、物置は適切に契約されていれば火災保険の補償対象となります。しかし、物置本体だけでなく、その中の収納物までカバーされるかどうかは、契約内容によって大きく異なります。

本記事では、物置に関する火災保険の適用条件や、補償されるケース・されないケースを専門的な視点で分かりやすく解説します。

目次

1.火災保険の基本:建物補償と家財補償の仕組み
2.物置が補償対象となるための3つの要件
3.補償される具体的なケースと対象外となる事例
4.物置の中身(収納物)を守るための家財補償
5.保険金請求で失敗しないための注意点
6.まとめ:確実な補償を受けるための事前確認

火災保険の基本:建物補償と家財補償の仕組み

火災保険は主に「建物」と「家財」という2つの補償対象に分かれています。火災保険の活用を考える際、まず理解すべきはこの区分けです。

  • 建物補償
    住宅(母屋)本体に加え、敷地内にある「付属建物」も補償に含まれるのが一般的です。物置、車庫、門、塀、蔵などがこれに該当します。
  • 家財補償
    建物の中にある動産を指します。家具や家電、衣類だけでなく、物置の中に保管している園芸用品、スポーツ用品、工具なども対象に含まれることがあります。

物置本体の修理費用を請求したい場合は建物補償、物置の中身を補償してほしい場合は家財補償の契約が必要となります。

物置が補償対象となるための3つの要件

火災保険で物置が補償されるためには、以下の条件を満たしていることが前提となります。

  • 「建物」の契約に付属建物が含まれていること
    通常、住宅を対象とした火災保険では敷地内の門や塀、物置などは自動的に補償対象となることが多いですが、保険会社やプランによっては明記が必要なケースもあります。
  • 固定された構造物であること
    基礎に固定されている、あるいは容易に移動できない状態の物置が対象です。テント型の簡易収納や、地面に置いただけの移動可能な収納ボックスなどは「建物」とみなされず、補償外とされる場合があります。
  • 補償対象の事故による損害であること
    火災はもちろん、台風(風災)、落雷、積雪(雪災)、盗難など、契約で定めた事故が原因でなければなりません。

補償される具体的なケースと対象外となる事例

どのような場面で保険金が支払われるのか、よくある事例を整理しました。

補償される主なケース

  • 風災(台風・強風):台風の暴風で物置が転倒した、飛来物が当たって壁がへこんだ。
  • 火災:自宅や隣家の火災が燃え移り、物置が焼失した。
  • 雪災:積雪の重みで物置の屋根が歪んだ、または潰れた。
  • 盗難:物置の鍵を壊され、中の高価な電動工具や自転車が盗まれた(家財補償ありの場合)。
  • 落雷:落雷による衝撃や火災で物置が破損した。

補償されない主なケース

  • 経年劣化:サビによる腐食、老朽化による建て付けの悪化など、時間の経過に伴う自然な損耗。
  • 地震による損害:地震で物置が倒壊した場合は、地震保険を付帯していなければ補償されません。
  • 簡易的な収納具:プラスチック製の小型コンテナやテント式の自転車カバーなど、構造物と認められないもの。
  • 設置時の不備:アンカー固定をしていないなど、適切な設置を怠ったことによる損害。

物置の中身(収納物)を守るための家財補償

火災保険の活用において見落としがちなのが、中の収納物です。物置自体が無事でも、雨漏りや浸水で中のキャンプ道具や高価な工具がダメになってしまうことがあります。

家財補償に加入していれば、敷地内の物置に置かれた生活動産も補償対象となります。ただし、仕事で使用する業務用の機材や、一部の高額な貴金属などは、別途申告が必要な場合や補償限度額が決まっている場合があるため、高額なものを保管している方は注意が必要です。

保険金請求で失敗しないための注意点

実際に被害に遭い、保険金を請求する際には以下のステップが重要です。

  • 被害状況を写真に収める
    物置全体の写真、破損箇所のアップ、周辺の被害状況(飛来物の有無など)を、片付ける前に撮影してください。
  • 見積書と図面を用意する
    修理にかかる費用を証明する見積書や、敷地内での配置がわかる図面があると審査がスムーズです。
  • 所有証明を保管する
    特に家財の盗難や破損の際、購入時のレシートや保証書があると、時価や再調達価格の算出が容易になります。

まとめ:確実な補償を受けるための事前確認

物置は生活に便利な設備ですが、屋外にあるため自然災害の被害を受けやすい側面があります。ご自身の火災保険において、建物補償の範囲に物置がしっかり含まれているか、免責金額(自己負担額)はいくらに設定されているかを、今一度確認しておくことが大切です。

特に「不測かつ突発的な事故」による破損であれば、修理費用を保険でまかなえる可能性が高いです。契約内容に不安がある場合や、実際の被害に対する申請方法が分からない場合は、プロの知見を借りるのが近道です。



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執筆者:ファイナンシャルプランナー 信太 明
掲載日:2025/10/23