各自治体の外壁塗装助成金とは?なぜ支給されるのか、理由や申請のポイントを徹底解説

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住宅のメンテナンスにおいて、最も大きな出費の一つが外壁塗装です。費用負担を軽減するために「外壁塗装の助成金や補助金を利用したい」と考える方は多いでしょう。しかし、なぜ自治体が個人の住宅修繕に公金を出してくれるのか、その理由や条件を正しく理解している方は意外と少ないのが現状です。

この記事では、外壁塗装における助成金とはどのような制度なのか、なぜ自治体がこのような支援を行っているのかという背景から、申請時に知っておくべき注意点まで詳しく解説します。あわせて、火災保険を活用した修繕の可能性についても触れていきます。

目次

1.外壁塗装の助成金・補助金とはどのような制度か
2.なぜ自治体は外壁塗装に助成金を出すのか?その背景と目的
3.似ているようで違う「補助金」と「助成金」の定義
4.助成金の対象となる主な外壁塗装工事の条件
5.申請前に必ず確認したい受給条件と注意点
6.地域によって異なる支給額の相場と実例
7.申請から受給完了までの一般的なステップ
8.国の省エネ支援制度との違いと併用の考え方
9.火災保険や住宅ローン減税を組み合わせた活用法
10.助成金を活用して賢く住宅を守るためのアドバイス

外壁塗装の助成金・補助金とはどのような制度か

外壁塗装の助成金とは、住宅の外壁や屋根の塗り替えリフォームを行う際に、自治体がその費用の一部を負担してくれる支援制度です。原則として返済の必要がない資金であり、工事完了後に現金や地域ポイントなどで支給されます。

多くの場合、単なる「見た目を綺麗にするための塗装」ではなく、遮熱・断熱といった省エネ効果のある塗料を使用することや、住宅の寿命を延ばすための適切な補修が含まれていることが支給の前提となります。

なぜ自治体は外壁塗装に助成金を出すのか?その背景と目的

自治体が多額の予算を投じて助成金制度を設けているのには、主に4つの明確な理由があります。

  1. ヒートアイランド現象の緩和
    遮熱塗料などを用いた塗装を推奨することで、地域全体の気温上昇を抑制し、環境負荷を軽減する狙いがあります。
  2. 住宅の耐久性向上と防災対策
    適切なメンテナンスによって建物の劣化を防ぐことは、地震や台風などの災害時に建物が倒壊するリスクを下げ、地域の安全性を高めることにつながります。
  3. 空き家対策や景観の維持
    住宅が適切に管理されることで、放置空き家の発生を防ぎ、美しい街並みを保つことができます。
  4. 地元経済の活性化
    助成金の条件に「地元の施工業者を利用すること」を盛り込むことで、地域内の経済循環を促す目的も含まれています。

似ているようで違う「補助金」と「助成金」の定義

一般的に混同されやすい言葉ですが、行政の制度としては以下のような性質の違いがあります。

  • 補助金:予算の枠が決まっており、審査や抽選が行われることが多い制度です。政策目的に対する合致度が重視されます。
  • 助成金:一定の要件を満たしていれば、原則として支給される性質のものです。

ただし、外壁塗装に関しては自治体によって名称がまちまちであり、実際には補助金に近い性質のものでも「助成金」と呼ばれているケースが多々あります。制度の詳細を必ず確認することが重要です。

助成金の対象となる主な外壁塗装工事の条件

すべての塗り替え工事が対象になるわけではありません。一般的に対象となりやすいのは以下のような工事です。

  1. 高反射率(遮熱)・断熱塗料を使用した省エネ塗装
  2. 浸水や劣化を防ぐための高度な防水工事
  3. 空き家を再生して住むための改修に伴う塗装
  4. 子育て世帯やバリアフリー化を目的としたリフォームの一部

自治体によっては屋根の修繕や雨樋の交換がセットで認められる場合もあります。

申請前に必ず確認したい受給条件と注意点

助成金を受け取るためには、厳しいルールを守る必要があります。特に「工事着手後の申請は認められない」という点は最大の注意点です。

  • 工事着工前に申請し、受理されること
  • 自治体内に本店がある指定の施工業者と契約すること
  • 市区町村税などの税金を滞納していないこと
  • 申請者が対象住宅の所有者であり、居住していること
  • 見積書や施工前の写真など、指定の書類をすべて揃えること

これらの条件から外れると、どれだけ高額な工事であっても1円も支給されないため、事前の下調べが不可欠です。

地域によって異なる支給額の相場と実例

支給額は自治体の財政状況や施策によって大きく異なります。

  • 工事費の10%〜20%程度(上限10万円〜30万円)が一般的です。
  • 平米単価(例:1平方メートルあたり2,000円)で算出される場合もあります。
  • 東京都大田区のように最大20万円、千葉県銚子市のように最大10万円といった上限設定が一般的です。

年度の途中で予算が上限に達し、受付が締め切られることもあるため、春先などの年度初めに情報をチェックするのが得策です。

申請から受給完了までの一般的なステップ

  1. 自治体の窓口やHPで最新の実施状況を確認
  2. 施工業者から見積書を取得し、必要書類を揃える
  3. 工事の着工前に自治体へ申請(仮申請・本申請)
  4. 自治体からの交付決定通知を受け取った後に工事開始
  5. 工事完了後、写真や領収書を添えて完了報告書を提出
  6. 自治体による審査・確認
  7. 指定口座へ助成金が振り込まれる

専門的な知識が必要な場合、申請手続きのサポートに慣れている業者を選ぶこともスムーズな受給のポイントです。

国の省エネ支援制度との違いと併用の考え方

自治体独自のものとは別に、国が行う支援制度もあります。

  • 住宅省エネ2025キャンペーン
  • 子育てグリーン住宅支援事業
  • 長期優良住宅化リフォーム推進事業

これらは断熱材の充填や窓の交換など、高度な断熱改修が主目的となるため、外壁塗装単体では対象になりにくい傾向があります。しかし、基準を満たす断熱塗装であれば、自治体の助成金と国の制度を併用できる可能性もあるため、専門家への確認をおすすめします。

火災保険や住宅ローン減税を組み合わせた活用法

外壁の劣化が「経年劣化」ではなく「自然災害」によるものである場合、火災保険が適用できる可能性があります。

例えば、台風の飛来物で壁が傷ついた、あるいは雹(ひょう)によって塗装が剥がれたといったケースです。保険金が下りれば、助成金と合わせて自己負担額を劇的に抑えることが可能です。また、一定の要件を満たす100万円以上のリフォームであれば、所得税の住宅ローン減税(リフォーム減税)の対象になることもあります。

助成金を活用して賢く住宅を守るためのアドバイス

外壁塗装は家の寿命を左右する重要なメンテナンスです。助成金を利用することで、予算内でワンランク上の耐久性を持つ塗料を選ぶことができ、結果として将来的なメンテナンス回数を減らすことができます。

助成金制度は各自治体で毎年のように内容が更新されます。「いつかやろう」と考えているうちに制度が終了してしまうこともあるため、お住まいの地域の最新情報を常にキャッチしておくことが大切です。



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執筆者:ファイナンシャルプランナー 信太 明
掲載日:2025/10/23